地球温暖化のプラスとマイナス
科学的知見...
農業、健康、環境への地球温暖化のネガティブな影響は、どのポジティブな影響よりもはるかに重大です。
地球温暖化は悪くない。
「二千年間に出版された人類の歴史によれば、暖かい期間は人々のために良かったです。 より大きな嵐、時期はずれの霜、広い範囲での飢饉および伝染病をもたらしたのは、厳しく不安定な暗黒時代であり、小氷期でした。」 (Dennis Avery)
ここにあるのは、ほとんどの 気候変化 の影響が、利点が少ないか全く無く、かなりの費用で大きい害をなすかもしれないことを示す、原因と影響関係のリストです。
農業
二酸化炭素は植物成長のために必要不可欠ですが、すべての農業は安定した水の供給にも依存しており、気候変化は洪水および干ばつによってその供給を乱す可能性が高いです。 より高い緯度-例えばシベリア-は地球温暖化によって生産性が高まるかもしれないと示唆されてきましたが、北極および隣接領域の土は非常に痩せており、夏に地面に届く日光は地軸の傾きによって決まるので変わることはありません。 農業はまた、山火事やすでに起こり始めている季節周期の変化によっても乱される可能性がありますし、草地や水供給への変化が国内家畜の牧草や繁栄に影響を与えるかもしれません。 増加する温暖化は、気候がこれ以上温暖化すると収穫が減り穀物がやられてしまう限界に近いか、もう限界に達している - 例えば熱帯やサハラ砂漠以南 - の国では更に大きな影響があるかもしれません。
健康
温かい冬は、高齢者のような弱いグループでは特に、死者を減らすことを意味するでしょう。 しかしながら、同じグループは、さらなる暑さにも弱く、冬に防がれた死のおよそ5倍の 熱波による死亡が起こると考えられています。 より暖かな気候が病気を運ぶ蚊のような昆虫が移動するのをうながし、以前は見られなった場所でマラリヤがすでに現われ始めていると広く信じられています。
極の融解
一年中凍らない大西洋と太平洋間の北極航路が開けることで商業的な恩恵が有るであろう一方で、ネガティブな影響はこれをかなり上回ります。 有害な影響には、ホッキョクグマの生息地が失われることや、増える流氷が船舶に危険になることが含まれます。 アルベド(熱の反射)が減ることは、海が熱をより吸収することになり、正のフィードバックでもあります。海水があたたまることは、氷河やグリーンランドの氷床の融解を増やし、北極地方のツンドラの温度を上げ、非常に強力な温室効果ガスであるメタンの放出につながります(メタンはまたクラスレート呼ばれる氷晶の形でとらえられている海底からも放出されます)。 南極の氷棚が溶けることは、恩恵をもたらさず、海面上昇を更に増やすと予測されています。
海洋酸性化
海のpHの変化は、利点が有るようには見えず、かなりの心配の種です。 このプロセスは、水に吸収される付加的な 二酸化炭素によって引き起こされ、全海洋の食物糧鎖を非常に不安定にするかもしれません。
氷河の融解
氷河が溶ける影響は大部分が有害で、第一の影響は、数億の人々(世界の人口の6分の1)が、自然な春の融解と再成長サイクルで供給されている淡水に頼っており、この供給 -飲水や農業- が崩れてしまうかもしれないことです。
海面上昇
世界の多くの部分は低く、おだやかな海面上昇にも厳しい影響をうけるでしょう。 水田には塩水が氾濫しつつあり、作物を破壊しています。 海水はさらに上流の淡水と混ざり川を不純にし、帯水層は汚染されつつあります。 IPCCがその当時の不確実性のためにグリーンランドと南極からの融解水を加えなかったことから、海面上昇の見積もりは問題のスケールをかなり過少評価している恐れがあります。 海面上昇には、何も思いつくような利点はありません。
環境
気候変化のポジティブな影響には、熱帯雨林の緑が増え、アマゾン植物成長が促進され、北半球高緯度の植生が増え、海洋のある部分ではプランクトンの生物量 が増加する可能性、を含めることができるかもしれません。 ネガティブな応答としては、海洋の貧酸素ゾーンのさらなる増加、淡水の汚染または消耗、自然火災の発生の増加、干ばつによる広域な植生の枯死、サンゴの死滅のリスクの増加、全球的なプランクトンの減少、鳥や動物の渡りのパターンの変化、季節周期性の変化、食物連鎖への途絶と種の損失、が含まれるかもしれません。
経済
気候変化の経済的影響は破滅的なものであるかもしれない一方で、予想される恩恵はあるとしても少ないです。 Stern報告書は、経済的危機の全体的なパターンを明らかにしており、特定の数字には異論があるかもしれませんが、気候変化の費用は、それを防ぐための費用よりもはるかに高くつくという結論でした。 IPCC第四次報告書で予測される特定のシナリオでは、低い位置にある国々の洪水のために大規模な難民が発生するだろうとしています。 グローバルな貿易、輸送、エネルギー供給および労働市場、銀行業および金融、投資および保険の混乱は、先進国の発展途上国の両方の安定性をすべてめちゃくちゃにするでしょう。 市場は増加した乱高下にさらされ、年金基金のような機関投資家および保険会社はかなりの困難を経験するでしょう。
発展途上国は、既にいくつかは軍事衝突に巻き込まれていますが、水、エネルギー供給、または食料をめぐる、より大規模で長引く紛争に引きずりこまれ、よりひどい気候変化の現れに悩まされる時は、経済成長は途切れてしまうかもしれません。 気候変化 の有害な影響は、社会的にまたは経済的に適応できる備えが最もない国に大きくあらわれるであろうことは広く認められています。
反論の基本編はGPWayneが執筆しました。
Translation by duket, . View original English version.
懐疑論...