20世紀前半も温暖化が顕著だった
科学的知見...
20世紀前半の温暖化の大部分は太陽活動の上昇と比較的静かな火山活動によるものでした。しかし、1975年以降の温暖化はこの二つの因子はほとんど寄与していません。太陽活動は50年以降安定してます。火山の活動は比較的頻繁で、どちからかと言うと寒冷効果を齎しています。
「20世紀に経験した温暖化の大部分は1900〜1940年に起こりました。初期の温暖化の次には35年間の寒冷期間が訪れる。それにもかかわらず、後者の寒冷期間の二酸化炭素濃度の方が高かったのです。この気温の下落は、ナショナル•ジオグラフィックが『60年間の異常な温暖化』と記述した期間の後に起こったものです。」(James Schlesinger)
人為的温暖化が全盛期を支配してるという誤認が広く普及しています。実際には、二酸化炭素による温暖化は1970年代半ばから支配的になったものです。
気候変動を理解するためには、気候を影響する全ての強制力を考慮する事が必要です。20世紀初期、二酸化炭素濃度は低かったが、太陽活動が上昇していました。それに加え、18世紀後半に起きた爆発的な火山活動の後、19世紀前半は比較的静かでした。これらが1900~1940年の温暖化の主因です。
逆に、1975年以降の温暖化は、前述の二つの因子とは関係なく進んでます。太陽活動は1950年以降は安定してます。火山活動は比較的頻繁で、どちらかと言うと二酸化炭素による温暖効果を少し霞ませる程でした。
20世紀前半の気候変動を研究した参考文献
- Estimation of natural and anthropogenic contributions to twentieth century temperature change (Tett 2002):「1907~57年の間、私達は取るに足らない程度の正味人為的温暖化がみられ、温室効果ガスからの効果は他の人為的強制と釣り合いました。したがって、この期間の温暖化の大半は自然起源です。近代温暖化の原因の大半は温室効果ガスにあり、火山のエアロゾルと人為エアロゾルによる相殺を上回ります。20世紀全体の自然起源の強制は、前半の温暖化が後半の寒冷化に相殺され、正味ゼロに近い。」
- Solar Forcing of Global Climate Change Since The Mid-17th Century (Reid 1997) :「1900~1955年の期間、太陽強制力と人為温室効果ガス強制力の地球気温の上昇への寄与は同じくらいです。
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Translation by apeescape, . View original English version.
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