水蒸気が一番強力な温室効果ガス
科学的知見...
水蒸気が一番強力な温室効果ガスです。そのうえ、水蒸気は気候への正のフィードバック効果が強く、大気中の二酸化炭素の温暖化効果を増幅させます。このフィードバックがあるせいで、CO2の効果は強いのです。
「水蒸気より重要な温室効果ガスはありません。夕方の時に晴れの天気であれば熱は逃げ、温度が下がります。空に雲が覆っていたら、熱は水蒸気によって閉じ込められ、温度が保たれます。例えば南アルジェリアのSalahに行くと、昼は52℃、真夜中にー3.6℃と大きくシーソーします。この極端な変動は大気に水蒸気がほとんど含まれていないからです。」(Tim Ball)
水蒸気が一番支配的な温室効果ガスです。水の温室効果、または放射量は大体75W/m2で、二酸化炭素は32W/m2です(Kiehl 1997)。この割合は地球の表面に戻ってくる赤外線放射の計測でも立証されてます(Evans 2006)。そのうえ、水蒸気は一番支配的な正のフィードバックであり、気候がCO2に敏感な大きな理由でもあります。
CO2みたいな大気に注入できる外部強制力とは異なり、水蒸気量は温度によって変動します。水蒸気は蒸発によって大気中に散乱します。その速度は海洋と大気の温度に依存し、クラウジウス-クラペイロンの式で決定されます。大気中に余分な水が注入されれば、凝縮して雨や雪として降ってきます。同様に、水分が大気から抜ければ、短い間に水が蒸発して水蒸気量を「普通」のレベルまで戻します。
水蒸気の正のフィードバック効果
水蒸気は直接温度と関連するので、(一番強力な)正のフィードバック効果を齎します(Soden 2005)。温度が上昇するに連れ、蒸発が上昇し、水蒸気が大気中に蓄積されます。温室効果ガスとしては、水は熱を吸収し、より大気を暖め、蒸発を助長します。二酸化炭素が大気に加えられると、温室効果ガスとして温暖化効果があります。これによって水が蒸発し、大気の温度をより高い値まで固定させます。二酸化炭素からの温暖化が増幅されるのです。
水蒸気はCO2からの温暖化をどれだけ増幅させるのか?フィードバック無しでは、CO2の倍増は地球の温度を1℃上昇させます。それに水蒸気だけを足せば、CO2による温暖化効果を倍にさせます。他のフィードバックを考慮すると、CO2倍増による温暖化は3℃くらいです(Held 2000)。
水蒸気フィードバックと気候感度の経験的観測
水蒸気の増幅効果はピナトゥボ山の噴火による地球寒冷化で上手くみれます(Soden 2001)。地球寒冷化の際に空気が乾き、温度低下を増幅させました。3℃の気候感度は他の研究でも、上記の一例のような強制とその反応を調べた後、立証されています(Knutti & Hegerl 2008)。
衛星観測によれば、1988年以降、大気中の水蒸気が10年に0.41 kg/m²上昇している事が分かる。検出と帰属の研究、「フィンガープリンティング」を使って水蒸気の増加の原因を調べる事ができます(Santer 2007)。フィンガープリンティングは厳密な統計的検定を使って、気候システムに齎している効果を説明します。22個の気候モデル(世界中で使われているメジャーなモデルのほぼ全て)を利用して、水蒸気量の上昇は太陽からの強制でも1991年のピナトゥボ山の噴火によるものではなく、化石燃料から排出された二酸化炭素の増加によるものだと判明した。
理論、観測、モデル、全てが水蒸気の6~7.5%/℃上昇を示しています。温度、湿気、大気循環の観測された変動は、物理的にも一貫しています。CO2説懐疑派が水蒸気を指す時、実は人為的温暖化の証拠をもう一つ呼び出しているのです。
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